小説「パラサッグ」

※この小説はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。また、youkoh(自分です)オリジナル小説です。

復活の章

「・・・う~ん・・・」
一十木の目がゆっくりと覚める。
「・・・ここは?」
なんだかわからない場所に一十木はいる。
「真っ暗で何も見えないな。一体ここはどこなんだ?」
真っ暗な暗闇の中、どこかわからない場所に不安を覚える一十木。
???「よう」
一十木「ん!?なんか今声が聞こえたぞ!?!?」
低い男のような、そこに機械的な声も混じったようななんとも言えない声が聞こえた。
???「こっちだ、こっち」
声が聞こえる方向を向いたが何もいない・・・。
一十木「なんだ、何もいないのに声が・・・」
???「まあ、見えないのも仕方ない。この暗闇の中だからな」
声の主がそう告げた瞬間、辺り一面が明るくなった。


一十木「ウワッ!!??」
暗闇からいきなり明るくなったので思わずギュッと目を瞑る。
ゆっくりと目を開け、視界の調整が利いてくると周りがゆっくりと見え出した。
一十木「なんだここ!?」
辺り一面真っ白な空間の中に一十木はいた。天井も床も壁も一面真っ白。広さは1ルームの部屋ぐらいの広さに一十木が一人ポツンと立っていた・・・かと、思えたが・・・。
???「よう。自分が見えるか??」
また声が聞こえたので声の聞こえた方向を向くとそこには・・・
真っ黒い丸い物体がそこにいた。


???「よう。やっと目が覚めたか。まあ、この場所にいる時点で目が覚めるっていうのもおかしな話だが。」
一十木「なんなんだお前は!!??動物か何かか!?」
どう見ても動物では無いとわかってはいるが、どんな反応をすればいいのかわからなかった。


???「違う。こんな動物がいたらたまったもんじゃないだろ?自分はパラサッグだ。」
一十木「パラ・・・サッ・・・グ?」
???「そうだ。まあ、人間でいう化け物みたいなものだ。化け物とはまた少し違うがな。」
一十木「化け物ってかなりヤバいだろ・・・」


???「まあ、それはそうとしてお前は今日廃墟にいただろ?その時に何か気配を感じなかったか?」
一十木「確かに感じたがあれこそ動物かなにかじゃなかったのか?」
???「ほう、さすがの洞察力だな。だが、違う。あれもパラサッグだ。ただ、気配を感じたのはどの程度感じたんだ?」
一十木「普通に誰かから見られているような気配しか感じなかったが」
???「そうか。そこまでは無いのか。実はお前を見ていたパラサッグは50体ぐらいはいたんだがな。」
一十木「ごっ、50体!?そんな数の物体に見られている感じは全くなかったぞ!?」
???「まあ、気配消すのが上手いからな。ただ、感じ取っていた気配は実は自分なんだ。だから、自分とお前は波長が合うと感じた。本当は寝ている間にでもお前に忍び込もうとしたんだが、まさかの事故にあったからな・・・」


一十木「そうだ!俺車に轢かれたんだ!?と、いう事は俺死んだのか・・・?」
???「いや、まだ死んでない。というか、死なれたら困るから俺がここに来たんだ。お前の頭の中の空間に来たからな。」
一十木「えっ!?ここって俺の頭の中なの?」
???「そうだ。そしてこの空間の色はその人間の心を表す。お前の中は真っ白な空間だ。この空間は清い心を持つ人間の空間だ。中には真っ黒な空間を持つものや紫の空間などの色を持つものもいる。まあ、色んな色の空間があるわだ。」
一十木「そうなのか。てか、真っ黒な空間って・・・。なんかヤバそうだな・・・。」
???「まあ、ヤバイだろうな。そのような空間を持つものはどんな事を考えているかわからん。だが、かなりの力を持っている事は確かだ。その人間の本来の強さを求めてパラサッグが入り込んだりしているのもかなりいる。」
一十木「えっ!?そうなのか!?じゃあ、今現在でパラサッグっていうのが入り込んでいる人間がいるって事か!?」
???「そうだ。だが、黒い空間の人間に入り込んだパラサッグが本来の力を発揮するのには幾分時間が掛かる。元々強大な力を持った人間の分、順応するのにもそれなりの時間がいるんだ。だから今は人間でいう準備期間というやつだ。」
一十木「なんだ。そうなのか。」
???「だが、その準備期間も終わりが近づいている。」
一十木「・・・は?」
???「だから、もう準備期間が終わりを迎えているんだ。その準備期間が終わりを迎えると世の中が無茶苦茶になってしまう。」
一十木「そうなのか。でも、あんたには世の中が無茶苦茶になってしまうのって関係無いんじゃないのか?知った事じゃないっていうか・・・。」


???「それがそうとも言えん。パラサッグにもパラサッグの世界がある。人間の世界とパラサッグの世界。二つの世界がある。お互いの世界でバランスを取れているんだ。しかし、このバランスが崩れてしまうと厄介だ。悪い考えを持ったパラサッグがそのバランスを崩そうと企む。そうなると、人間の世界もパラサッグの世界も両方崩れてしまう。そうなると、どうなるか・・・。人間の世界もパラサッグの世界も乗っ取れてしまう。そうなってしまうと、次は自分が一番だという奴らが出てくる。そして、パラサッグ同士の争いが始まってしまう。こうなってしまうともうどうしようもなくなる。」
一十木「一番を狙ってパラサッグ同士が戦いを起こすというわけか・・・。」
???「そうだ。そうなると果てしない戦いが始まってしまう。そして、最終的には破滅の道しかなくなる。それを阻止したいんだ。」
一十木「ああ、あんたはその戦いを望んでないっていう事か。」
???「まあ、望まないな。自分が見た廃墟の中も色々見回っていたところだったんだ。あの廃墟は悪いパラサッグの人間の世界の溜まり場みたいになっているんだ。あの場所でパラサッグ同士が情報交換したりしている。なんだかんだで一匹狼みたいなパラサッグはなかなかいない。どちらかというと群れて行動する習性がある。しかし、自分に利益があるとわかったら敵味方問わずに襲い掛かる。まあ、簡単に裏切るような連中でもあるんだ。それに自分の役柄的にも人間の世界でいう警察と同じポジションを生業としているからな。」
一十木「ああ、そうだったんだ。てっきりパラサッグっていうやつは皆が我一番っていう感じがしてたから・・・。」
???「まあ、人間と一緒だよ。いい奴もいれば悪い奴もいる。その悪い奴が強大な力を付けてしまったら秩序が乱れてしまうだろう。」
一十木「そうだったんだ。じゃあ、なんで他の奴らは自分に襲い掛かってきたりしなかったんだ?俺に入り込もうとするパラサッグもいたんじゃないのか?それにそいつらを見つけて捕まえようとしなかったの?」
???「まあ、正直にいうと白の空間は強大な力というものを持っていない奴が多いんだ。その分順応する期間も短いんだがな。それと、捕まえようとはできない。どちらかというと偵察みたいな感じだったのと、あの集団で自分1体じゃさすがに勝てるわけないだろ?なんだかんだで偵察の為にあの集団に溶け込んではいたがな。」
一十木「なるほど。じゃあ、俺は弱い方ってなるのか。なんかショックだな。」
???「まあ、お前を襲わなかったのも時間の問題ではあったな。あと30分ほど遅かったら襲われていたかもしれん。確実性を重視して狙ってたみたいだったからな。それに、気配に気づいたのが自分だけだったからというのもあったかもしれん。」
一十木「そうだったのか。まあ、運が良かったといえば運が良かったわけか。」
???「まあ、自分はお前を見た時に何かが違う感じがしたんだがな。波長が合ったという理由があったからかもしれんが。なにかその他にもあるような感じがするんだがな・・・。」
一十木「ふーん。まあ、大体はわかったんだが、俺は一体何をすればいいんだ?」
???「まあ、早い話がお前の中に入らせてもらいたい。」
一十木「えっ!?俺の中に!?!?なんで俺の中なの!!??」
???「それは、お前と波長が合うからだ。人間でいう意気投合みたいなものだ。」
一十木「いやいや、俺は投合してないんだけど。これって断ったらどうなるの?」
???「助からないかもしれん。」
一十木「・・・は?」
???「これからの世界が大変な世界になってくるんだ。これからの人生を平和に過ごせれる保証はどこにもない。だが、その前にお前は車に轢かれてかなり重篤なんだぞ。」
一十木「えっ!?そうなの!!??そんなに俺ヤバいの??」
???「あれだけのスピードの車に轢かれて軽い怪我で済むわけないだろ。もし自分をお前の中に入れてくれたら初めに事故の重篤は免れる。」
一十木「えっ?そうなの?」
???「そうだ。早い話がお前に寄生するんだ。パラサッグに寄生されたモノは体がかなり強くなる。いくらお前の空間が白でも車に轢かれたぐらいで死ぬこともない。それに人間に比べて治癒能力が1000倍以上ある。」
一十木「えっ!?そんなに変わるの!?!?」
???「まあ、人間の世界のものという条件があるがな。車もそうだが高い所から転落したり人に殴られようが銃で撃たれようがすぐに治癒する。」
一十木「マジか・・・。じゃあ、もう不死身になるじゃん!?」
???「人間のモノだったらの話だがな。パラサッグ同士が戦うとこの治癒能力は人間の治癒能力と同じになる。」
一十木「あっ!そうなんだ。」
???「そうだ。パラサッグの世界も人間の世界と逆の事が起こったりするのもあるようだが・・・。まあ、今の所調査中だからそこはまだわからない。」
一十木「そこはわからないんだ。」
???「パラサッグの世界に人間がきた事がないからな。」
一十木「ああ、それはわからないな・・・・」

一十木「これって俺の中に入って何かデメリットとか無いの?寿命が縮むとか、後々体の自由が利かなくなるとか・・・。」
???「順応の差によるな。まあ、お互いにそのデメリットを共有してしまうから見定めるのがパラサッグの中でも個々の決めてるルールでもあるんだ。自分もお前とはかなり順応性が高いと判断しているからそういった心配は無いだろう。」
一十木「そうなのか。なんだかでデメリットが無いというのも上手い話のような気が・・・。でもここで何もしなかったら俺も命を落とす可能性が高いっていう事だし・・・。もう俺に入っていいよ。」
???「じゃあ、商談成立だな。よろしく頼むぞ。」
一十木「ああ、こちらこそ。てか、名前はなんていうんだ。」
???「我々に名前は無い。パラサッグの言語で呼んだりしている。ちなみに自分は%’&$&)))??*+‘‘&##!!という。」
一十木「・・・わからん。じゃあ、もう俺が呼び方決めるわ。パランはどう?」
???「・・・ビミョーだな。」
一十木「じゃあ、パラーは?」
???「・・・無いな。」
一十木「結構こだわるな。・・・・・・・・じゃあ、パラッグは?」
???「まあ、いいんじゃないか。」
一十木「これは気に入るんだ。じゃあ、パラッグって呼ぶよ。よろしく、パラッグ。」
パラッグ「こちらこそよろしく頼む。一緒に頑張ろう。」
一十木「よーし、普通に怖いけどやってやる!!・・・てか、この空間っていつ出れるの?」
パラッグ「俺を入れてくれたから現実で落ち着いたら勝手に目が覚める。まあ、だいぶ時間は経っているだろうが、目は覚める。」
一十木「そうか・・・。って言ってるそばからなんか体が透けてきた。」
パラッグ「もうすぐしたら目が覚めるんだろう。よろしく頼むぞ。」
一十木「ああ、また会える時があったら会おう。俺、やれるだけ頑張ってみるから。」
パラッグ「ああ、その事なんだが現実でも・・・ってもういなくなったか。まあ、目が覚めたらわかる事だからよいか・・・。」

謎の空間から謎の物体パラサッグが現れ、なんだかんだで体の中に迎え入れた一十木。
これから、色んな事が起こる事も予想される。
しかし、現実でないような事を現実として受け止め、頑張ると決めた一十木。

次章 能力の章

                                         続く


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Posted by youkoh